2019年の3月に県道の山道を走行中に転倒し今では1号機と呼んでいる初代のトリッカーを5~6ⅿ下の川底に転落させました。

谷底から引き揚げたトリッカー。後ろの路面が湿っていることが分かる

大事なトリッカーが廃車に

転倒後、自分とバイクは30ⅿ以上一緒に道路上を滑り、そのまま谷底に転落した1号機はフォークとサブフレームが曲がり、メインフレームにクラックが入って廃車となりました。 身体の方は30ⅿ以上お尻で滑った後、標識のポールにぶつかることで一緒に転落することを免れました。

ポールで止まらなければバイクと一緒に川底まで転落していたので、あまり考えたくない状況になっていたことは間違いありません。

事故の原因は湿った塩カル

前段が長くなりましたが、 転倒の原因は「湿った塩カル(融雪剤)」です。 コーナー進入のバンク開始の段階でフロントが大きく流れリカバリーする間も無くあっという間に転倒しました。

滑った場所には球体で残っている塩カルは無く、何となく道路が濡れてるなぁ位な湿り具合で、転倒後に触ると異常に摩擦抵抗が少ない状態で、30ⅿお尻で滑ったズボンは今でも履いてますが穴すら開いてません。それくらい摩擦がありませんでした。

気温も高く道路上には雪や氷は存在しませんでした。
疑問なのは反応するはずの雪や氷もないのに液体化することがあるのか? あと個体から液体に変化した塩カルは全てあの状態(ネチョネチョ)になるのか? というところで、自分としては撒きすぎを疑っています。

大きなケガが無かったのは本当に運が良かったからで、一人でも多くの冬も走るライダーに「塩カルで湿った道路はめちゃくちゃ滑る」事が伝われば嬉しいです。

上手ければ事故らないなんてことは無い

トリッカーの運転にも慣れていて「公道で転倒する事はありえない」と思い込んでいたことも原因としては大きかったと思います。
自分が上手にバイクを扱えているという勘違いや慢心が、自然とスピードを上げて走る事につながっていたと思います。

「上手ければ事故を起こさない」なんてことは絶対にありません。
公道は一瞬先にどんな不確定要素があるか分かりません。可能な限りスピードを落として何か不測の事態が発生した場合に被害を最小限にする努力をしてください。

SNSやネットの不確かな情報に踊らされて自ら命を危険にさらすのはやめて、スピードやライディングテクニックを追求するのは許可された閉鎖環境(サーキットやジムカーナ場)だけにしてください。